妊活する20代が増えている現代社会
厚生労働省が発表した令和元年(2019)人口動態統計の年間推計によれば、日本人の国内出生数は 86 万 4000 人で年々減っている状況です。そのような中「妊活」をする夫婦も増えていています。現代は、子ども作りたくても作れない要因が多くなったと言っても、間違えはないでしょう。加えて、妊娠開始時期が早期化傾向にあり、3人に1人が「20代後半」から始めていると言われています。
不妊治療に100万円以上を出費している
不妊治療といってもその程度はさまざまです。タイミング法や人口受精などの一般不妊治療とよばれるもから、高度不妊治療(体外受精)まで状況に応じて治療方法は変わってきます。
- 人工授精
- 体外受精
- 顕微授精
等の不妊治療は保険適用外です。
そのため、治療費がかさむことも多いのが現実。例えば体外受精1回に付き平均30万円以上もの費用がかかります。
妊活している夫婦の半数以上が十数万円以上を出費していることを考えると、こうした高額な治療費も妊娠のためならやむを得ないと考える夫婦も少なくありません。不妊の悩みはそれだけ切実なのです。
妊活中の悩みとは
妊活している夫婦は、男女ともに少なからず、妊活中の性行為に対して不満や悩み、ストレスを抱えています。しかし、悩みの方向性は男女で違いがあるようです。男性の場合、子作り目的の義務的な性行為への抵抗感が根強いようです。中には露骨な子作りの性行為にストレスを感じEDになってしまう男性も少なくありません。いっぽうで、女性の悩みトップは、子供ができないことへのストレスや不安でした。女性の方が不安を強く感じているのです。特に女性は、不妊の原因を自分の体のせいにしてしまいがち。しかし、不妊は決して女性側だけの問題ではありません。不妊は、夫婦の問題として考える必要があります。
次に、妊活の1つ、ED治療について紹介していきたいと思います。
男性の3人に1人はED

3人に1人の妊活男性が、子作りが原因のEDを自覚しています。特に20~24歳では、他の世代より多くなっています。子作りEDになった主な理由として過半数の男性が「子作りへの不安やプレッシャー」を感じています。他にも、パートナーの態度や言動が妊活を始めてからきつくなったことが理由として挙げられています。男性は、妊活中にさまざまな出来事が複雑に絡み合い心因性EDとなっている可能性が高いことがうかがえます。
ED治療はバイアグラの使用率が最も高い
妊活中のEDや妊活中のED治療薬【バイアグラ】の使用共に20~24歳がダントツでトップです。バイアグラやシアリスなどのED治療薬を進められたきっかけも「パートナーに進められた」という回答が半数を占めています。EDの原因には身体的なものと精神的なものがありますが、身体的問題を抱えることの少ない若い世代が最も悩みを抱えているという結果から、義務的な子作り目的の性行為が大きな負担になってしまっているようです。
バイアグラの使用は妊活にも安心な薬
妊活中のバイアグラやシアリスなどの使用については約半数の妊活夫婦が、「ED薬が胎児や精子に影響を及ぼす」と考えているようです。しかし、ED治療薬の使用が精子や胎児に影響することはありません。そもそもED治療薬は、ホルモンに影響を及ぼすものではなく、シンプルに血管を拡張させる薬です。それによって精子量や運動量に影響が及んだり、胎児の奇形率が上がったりすることはまず考えられません。
まとめ
妊活中にストレスを感じEDになってしまう男性が少なくありません。特に顕著なのが20~24歳の男性です。また、妊活中のバイアグラやシアリスなどのED治療薬の使用が精子や胎児に与える影響を心配する声もありました。しかし、バイアグラやシアリスなどのED治療薬の影響はありません。むしろ妊活に積極的に使って、ストレスなく子供を授かりましょう。